対症療法

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下記はクスリ早見帖副読本 医師が教える市販薬の選び方(PHP研究所)から。一部改変。

 

 対症療法とは、今ある症状を和らげる治療法のことです。

 例えば、熱があって、食欲もまったくなくなり、体の節々の痛みがひどく、とてもつらい状況のとき、解熱鎮痛薬を使って高熱と痛みを和らげる、というような治療が対症療法です。体温を測ると38度台が続いているけれど、食欲はあるし、実際に食事や水分補給はできるし、それほどつらくも感じない、ということであれば、つらい症状を和らげる目的での医薬品は特に必要はない、と判断できます。つまり、症状がそれほどひどくない場合は、クスリによる対症療法は特に必要ではありません。対症療法のための医薬品の役割は、症状を和らげること、ということを、しっかり認識しておきましょう。

 一方、病気の原因そのものに対処しようとする療法のことを原因療法と呼んだりします。原因療法では、一定期間継続しなければ再発を招くこともありますので、症状がつらいと感じなくなっても、服用を続ける必要があります。ですから、そのクスリが対症療法のものか、原因療法のものか、あらかじめ理解しておくことが大切です。